古尾谷八幡神社が大規模修復工事
市内古谷本郷にある古尾谷八幡神社は、県と川越市の文化財に指定されていますが、9世紀半ば石清水八幡宮から分霊したとされ、天正5年(1577年)に建てられた旧本殿が残り、享保7年(1722年)に社殿が建立されたことは、造営棟札によって知られています。
この神社は、江戸時代、将軍が変わるたびに朱印状が下され、初代家康から14代家茂までの12通の書付が古尾谷八幡神社が所蔵しているとのこと。
喜多院に次ぐ朱印寺社
喜多院の700石を別格としても、川越で2番目に多い50石の年貢を直接徴収できる領知を将軍自らが認めるものとする由緒ある神社といえます。
社は、創建以来何度か修理が行われ、明治13年の屋根葺き直し、大正7年に外堀の石積み改修、大正13年の関東大震災による被害修復のための修理などが行われた記録があります。
今度の修理は、平成23年度から4か年をかけた大修理で、?文化財工学研究所が半解体修理の過程を調査、設計監理監修を担当し、本丸御殿の修理をした松井建設が施工しています。竣工予定は、26年9月を予定しており、その中間に今回の見学会が行われたものです。
今行われている工事は、拝殿の屋根の銅板葺と床工事が行われており、今後、本殿の屋根の銅板葺き工事や取り外された社殿を取り巻く彫刻の修理・彩色工事が行われ、平成26年9月の竣工が待たれます。